大学卒業後、有名企業に就職して早4年。


少しずつ仕事の効率も良くなってきて、上司からも仕事を任されるようになってきた今日この頃。


「ねえ、そういえば美和ちゃんって今彼氏って居たっけ?」


サンドイッチを頬張っていた私に向かってキラキラした眼差しを向けながら質問してきた彼女の名前は、森下優奈。


パッチリとした目が愛らしく、可愛らしい見た目の彼女は男性社員の人気者。


そんな優奈とは同期入社ということもあり、同僚の中では一番仲が良い。


「え?何、急に……」

「だって、美和ちゃんってあんまり恋愛の話とかしないじゃん。だから、気になるっていうの?」

「気になるって……」


私はそう呟くと苦笑して、優奈を見る。


「そういう優奈は?この間、企画部の人達と合コンしたんでしょ?どうだったの?」

「ああ……合コンね。うん、企画部のイケメンたちの連絡先はゲット出来たけど、なんか進展無さそう」


優奈はそう呟いて大きなため息を溢すと、サンドイッチを食べる。


「だからさ、美和ちゃん!今日の夜に合コンするから参加ね!」

「え?!」

「大丈夫!美和ちゃんでも満足できるようにイケメンを揃えて貰ったから!」


楽しみにしてて、と言ってニコニコと笑みを溢す優奈を見つめ、私はため息を溢す。


「ねえ、優奈。合コンって行かなきゃダメ?」

「ダメ。というより、美和ちゃんせっかく美人なのに、彼氏作らないとかもったいないよ」

「……でも、当分恋愛はいいかなって」


そう呟いて、昔の苦い記憶が蘇った。





高校生の時、人生で初めての告白をした。


だけど、結果は見事玉砕。


あの日流した涙を私はずっと忘れない。