頬を赤らめそう零した彼女の視線の先には拓先……!?

拓「…俺じゃないぞ、玲な?」
渚「___やめてください。
何があってもあなたとは無理です。」

なんというか、彼女のセリフに拓先が哀れだと思った。
それよりも玲の婚約者、ということは…

成「ご性別は、?」
渚「面白いこと聞かれるのね。
私は女ですよ。
……ただ、愛に性別は関係ないと思うわ。」

きれいな顔で微笑んだかと思ったが、何か違和感を感じながらも、拓先が麗華を持ち上げ、外に出ていく女性の後に続いた。
店にいた人々もつられるように外に出ていくとそこにあったのは誰もが知る高級車。

拓「お前なぁ…オープンで来なかったから良かったものの、愛車かよ…。まさか、お前が運転するのか…!?」
渚「…失礼な。まぁ、違うわ。」

拓先が麗華を車に乗せると乗り込んだ彼女は自ら膝枕をする。
拓先が扉を閉めたあと、窓を下げ始め彼女の頭が見えた時、麗華の手が彼女の後頭部を支えながら頭を上げ__。

「「「「キャーーーー!!」」」」

渚「……それでは皆さん。飲むのも程々にね。」

再び下がり始めた窓から紅く染った頬が見えたかと思うと車は寮の方へ向かった。