玲「__昴っ!麗華が目覚めたのか!?」

「…え…玲哉さん……?」
玲「…君は月奏の…航君?」

「はい。ご挨拶が遅れて申し訳ありません。ご無沙汰しております。」

頭を下げる中、開いた処置室の扉からは先程の医師が。

昴「煩いわよ、玲。説明するから来てちょうだい。」

そう告げると処置室に2人は入っていき、事情を説明している中、段々と玲哉さんの顔が歪んでいく。
しばらくして、出てきた2人は俺も連れて別室に移動した。
そこで彼女の状況を知ることとなった。

航「__喘息と心臓病の悪化、記憶喪失…?」

玲哉さんから彼女…麗華の話を聞いた。
生まれつき喘息、それでも難なく育っていた彼女は13歳の時にある組に誘拐され、1年以上の監禁。
見つかった頃には後天性の心疾患に。
主に不整脈だという。
中学1年の頃、あの【華蝶】の総長に。

トラウマは消えないまま、中学を卒業、高校1年の11月に【雷華】の姫になったが、2ヶ月前、副総長のいとこの思惑により雷華に裏切られ、あの日、あの橋で__。