ケータイ小説 野いちご

もう一度、恋して下さい!


悠樹

亜樹さんが亡くなった


高校3年生の春だった

癌と診断されてから、1年間
辛い闘病生活

母と重なり、見ているのが辛かった


「悠樹、学校はどう?」

「楽しいよ」


亜樹さんといい、一喜といい
顔を見れば学校はどうだ?と聞く

正直、なんにも変化を感じないほど
授業に集中している

だから


亜樹さんの病院に通う道のりは、良い運動になり、季節を感じられたり
のんびりした気分になれた


「もう、ダメかもしれない」


亜樹さんが弱音を吐くようになって


私の事を一喜の父親に頼んでいた



「悠樹を養子にしてちょうだい」



最期の最期まで、心配を掛けたんだ



私は、血の繋がる家族を失った






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