「ほーら、やっぱりサチさん出来上がってるじゃない!」

そう言いながらリビングに入ってきたのはいっちゃん。


「夏美ちゃーん!お呼ばれしたから来たわよぉ!」

「レンさん、いらっしゃい!ご飯出来てるよ!あっちゃんの力作揃いだよ!」

「アカリさんの料理美味しいからつい食べすぎちゃうのよね!」

そう言いながら私についてダイニングに来るレンさん。

「ねぇ、夏美ちゃん、そろそろレンちゃんって呼んでよ!私が一番歳近いのよ!」

とむーっと唇尖らせていうので、クスクス笑って答えた。

「分かったよ、レンちゃん!ほらお疲れ様だよ!ご飯食べよう、ね?」


椅子に案内していると、がやがやといっちゃんやさっちゃんに由香里が来た。


そうして食卓につくと、みんなグラスを持ちさっちゃんが声を上げた。


「それじゃあ、出会いの縁にカンパーイ!」


という、掛け声でみんなで夕飯を食べ始めた。

「もーう!さすがアカリさんこのエビのフリッターとソース美味しいわ!」

ともぐもぐ食べてるレンちゃんにその向こう側で由香里とさっちゃんといっちゃんは飲みながらつまんでる。
飲むがメインになってる三人に、さすがに心配になって、


「ちょっと、ちゃんと食べてから飲まないと胃が荒れるよ?」


と声を掛けたら


「は~い!!」

という陽気な返事が返されて、思わずあっちゃんを振り仰いだ。


「ねぇ、あっちゃん。これ絶対聞いてないよね?」

「そうねぇ、由香里ちゃんの飲みっぷりには驚いたけど、サチとイチに飲み仲間が出来たのは良かったわ。あの二人についていける子、なかなか居ないのよ?」


なんてあっけらかんと言うあっちゃん。


「心配だから言ってるのに聞かないんだから、私はもう知りません」


この会話を聞きながらも呑むより食べてたレンちゃんは、


「ほっときゃいいのよ!由香里ちゃんは分かんないけどあとのメンバーは明日オフなんだから」

とニコニコ言うレンちゃんに、あっちゃんは呆れ顔で返す。

「レンちゃんは好きなもの取られたくないだけでしょ?」

「あらバレたわ。そうだ、夏美は飲まないの?」


と聞かれて、苦笑しながら答えた。


「体質的に合わないんだ。飲むとすぐ赤くなっちゃうし、眠くなっちゃうから飲まないことにしてるの」