あの衝撃の日から数日……。


いつも通りの朝がやってきた。


目の前の知紘の部屋の扉のノブを握りながらなかなか開けられずにいる。



結局あの日、何が起こってるのか頭の中がごちゃごちゃのわたしは、どうしたらいいかわからなくて、知紘を残して、教室から飛び出していた。


気づいたら、必死に走っていて、何も考えられなくて、その日は家に帰ってから部屋にこもりっきり。



そして、その次の日は幸いなことに学校が休みで、いつもなら休日は知紘の家に行くのが当たり前だったのに、行こうとしなかった。


……行ったとしても、どう接していいかわからなくて。


突然のことに、頭がまったくついていかない。


あの日のキスで、わたしと知紘の関係は幼なじみじゃなくなった。