とあるマンションの2階には、"小波さん"というお家が2部屋存在する。


201号室の表札は小波さん。
そのお隣の202号室も小波さん。



親戚同士がお隣で住んでいるわけではございません。

幼なじみ同士ではあるけど、まったくの赤の他人です。



パッと見た感じだと、なぁんだ小波さんがたまたま隣同士で住んでるだけじゃん?って思ったそこのあなた。


違うんですよ、違うんですよ。


確かにね、漢字で書くと同じに見えるかもしれないけど


わたし、201号室に住む小波美依(さざなみ みい)と、202号室に住む幼なじみ小波知紘(こなみ ちひろ)。


同じ漢字で"小波"と書くけど、実は読み方が"さざなみ"と"こなみ"。


なんともややこしい。


幼なじみ同士、同じ名字で家も隣同士。


よく、お隣りの荷物が間違えて届けられるのも、うちの荷物が間違えて隣に届けられるのも、もう慣れっこ。