「それで朝陽。いつ行くの?」
「え、今から行くよ?」
「…は…えっ!?」
朝陽は馬鹿なのかな。うん間違いなく馬鹿だ。
「ねぇ早く行かない?蒼と最後に楽しい思い出作りたいんだけど!」
「…楽しい "思い出" か」
「あ、蒼…ごめん、俺わがままばっかで…」
しゅんと大袈裟に落ち込む朝陽。
「 ううん私も朝陽と思い出作りたいから」
今までにないくらい素直に言えた気がする。
「それは嬉しいな。じゃあ行こっか」
「…しょうがないなぁ」
「蒼どこ行きたい?!」
「…いろんなところに行きたいな」
こうして 私達の 最後の思い出が 始まった