夏休みも終わりに近付いて来た頃ーーー



「今日、夏祭りの日じゃないか」



朝食を食べながらお父さんが呟いた。





……夏祭り





相川くんと行きたかったなぁ…
なんて。



「今、相川と行きたかったとか思ってんだろ?」


「なっ…!!!」



ぽわーっと考えてただけなのに、隣でパンを頬張っている兄から考えている事を見事に当てられ、焦った。

そんな私を見て兄は、少しムッとしながら、



「わかりやすすぎてムカつく」



と言って、プイッと私から顔を逸らしてしまった。

























部屋に戻ってスマホを見ると、気が付かない間に架純からLINEが入っていた。

夏祭りのお誘いの件だ。


私は急いで架純と一緒に行きたい!!
と打って、今夜お祭りに着ていく服を選ぶことにした。