龍一郎の胸板にシナッとしな垂れかかったまま。

「龍一郎は蛮と違って私に優しくしてくれるの…使役しようとか、退治しようとかしないし…何より強くて逞しいの…」

ルナは蛮を見てクスッと笑う。

「昼も…夜も…♪」

((夜も逞しいってナンデスカッッッ?))

思わず心中でツッコむ龍一郎と蛮。

ひたすら龍一郎の胸に、のの字を書く幸せそうなルナを見て。

「う…うああああああああああああんっ!」

蛮は泣きじゃくりながら走って行ってしまった。

不憫。

「よしっ」

ルナは握り拳を作る。

「勝ったっ」

勝ったじゃねぇし。