ケータイ小説 野いちご

【完】『空を翔べないカナリアは』

VOL.1
〔8〕


とにかくも散々な初デートになった美優であったが、

「でも、キスまではしたんでしょ?」

と美姫は言った。

「でさ、写真ないの?」

美優はスマートフォンをさわって、観覧車で自撮りしたツーショットを美姫に示した。

「これが貴慶ね」

美姫は一瞬、眉がピクッと動いた。

「…知り合い?」

美優は警戒心を隠さない。

「全然」

美姫は首を振った。




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