翌日から、私の更新スタイルは少し変わった。


今までは更新する時間はきちんと決めて、授業中や、家での食事中などはスマホをさわることすらなかった。

でも今は………少しでもスマホにさわれそうなら、とにかく更新している。

書いて、書いて、書いて……

食事や睡眠時間も削って

書くために、書いて。

以前のように、執筆が楽しいとはあまり思わなかった。

ただ私は、いつもつくあの人からのコメントによって書かされていた。


あの人が冬室くんだという証拠はない。

本人に尋ねることも気が引ける。

病気が再発したのを隠していると書いていたし、もし冬室くんだとしても、正直に答えてもらえないかもしれない。


それでも更新するたび、あの人からはほとんど毎回コメントがつく。

翔太に共感し、彼の闘病を応援するコメントが。

だから私は必死にそれに応えた。

少しでも、あの人の励みになれるよう、ストーリーも変えていった。

はじめは悲恋ものにするつもりだったが、それもやめた。

翔太が助かるようにしよう。

だってもし翔太が死んでしまっては、あの人は落ち込むかもしれない。

もし、それで病状が悪くなったらどうしよう。


私は冬室くんの姿を思い浮かべながら、時間の許す限り、更新を続けた。