ケータイ小説 野いちご

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【短編】6.3%

濃度

デリカシーのない言葉が、震えた声を湿らせる。

でも、私はそんなこと気付かない。

気付いたりなんて、絶対にしていない。


ぽちゃんぽちゃんと、こいつの飲んでいるしょっぱいスープの塩分濃度が増し続けていることも、私は全く、気付いてなんかいないんだ。



「……今日のラーメン、なんかえらくしょっぱいな」


「……おそろっちじゃん。わたしのも、同じ味してるよ」


「はは、ほんと、気が合うな」


「……うん」




明日もきっと、わたしはこいつとラーメンを食べる。

連続は飽きるな、なんて言いながら、結局一滴残さず全部食べるんだ。


お互いに、腫れた目で、またぶっさいくな顔を付き合わせて。


同じ味の、味噌ラーメンを。



ねえ、でも、そんな不恰好な放課後を過ごすのは、悪い気はしないよね。


きっとあんたも、そうでしょう。



Fin.



((でもやっぱり連続は飽きるから、明日はバターを乗せようか))

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