ケータイ小説 野いちご

【短編】6.3%

ラーメン

「……心配しなくても、お前はわりと可愛い方だよ」

「…知ってる」

「2組のミヤマさんとかいう奴より、全然かわいい」

「……知ってるってば」



ぽちゃん、ぽちゃん。ひっそりと、濃くなっていく塩加減。さっきから大きな声でメニューを叫んでる大将が味見したら、きっとショックで気絶してしまう。

ねえ。私のスープときみのスープ、一体いま、どっちの方が辛いかな。



「あんたも、よさげな顔してるよ。水嶋ヒロまでは行かないけど、イケメン芸人と並んでも劣らないくらい」


「微妙な評価すんなあ。褒められてんの?それ」


「少なくともソノダくんとかいう奴より、全然イケてるメンズ」


「……まあそりゃ、だよな」


「うん」


「んなの、万国共通認識だし」


「そうだね」


「でも、ミヤマは、イケメン芸人じゃ足りないみたいだから、さ。」



---心臓が、染みる。

傷口に塩を塗るなんて、恐ろしいほどぴったりな言葉、一体誰が考えたんだろう。

傷ついて、露わになった皮膚に、塩がたくさん混じった液体を自ら零すんだから、人間って不条理だ。

いつまで経っても痛むじゃないか。

忘れることが、できないじゃないか。

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