*ひな子side*


「………」


翔くんは照れながら……
だけど、優しい言葉でわたしを好きになったキッカケを話してくれた。



わたしはーーー


ただ、頷きながら聞いていた。


「だから……きっと、ひなちゃんより俺の方が好きだわ。」


翔くんの真っ直ぐすぎる瞳。


一瞬の曇りも感じさせない顔を見て
どうして、彼を信じてあげられなかったのかって罪悪感でいっぱいになった


「ひなちゃん?」


優しくわたしの名前を呼ぶ翔くん。


嬉しすぎて涙が止まらなかった。


そこまでわたしを想ってくれていたなんて……


こんなわたしなんかを想ってくれて……


「奇跡みたい……」