「ひな子ー、デート行くぞー。」


「千尋くん……」


その放課後、私の席に迎えに来てくれた千尋くん。


「ね、千尋くん。やっぱり私、デートは……」


「なんだよ。いいじゃんか。矢吹とはもう終わったことになってんだろ。」


「ぅっ……」


胸にナイフを突きつけられた感じ


「あー、悪かった!ひな子!とにかく矢吹だって浮気したんだ!ひな子も別に俺と出かけるくらいわけないだろ!」


じわっと涙ぐむ私を見て千尋くんは
慌てて、頭を撫でながら優しい口調で言ってくれた。


「それに…」と、千尋くんは
言葉を続ける