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そして祝日。今日はせっちゃんと久しぶりの買い物に行くことになってお昼は人気のパスタ屋でランチをすることになった。


「でもまさか澪が西崎のこと好きだったとはね」

せっちゃんはミルクティー、私はアイスティーを頼んでその言葉にストローを吸う力が強くなる。


「……そうはっきり言われると否定したくなるっていうか……」

「でも好きなんでしょ?」

「………」

正直まだ認めなくない気持ちのほうが勝っている。だけどせっちゃんの前で大泣きしてしまったし、今さら否定はしないけど、やっぱりはっきりとは言いたくない。


「まあ、ぶっちゃけそうなんじゃないかなって思ってたけどね」

「え……?」

タイミングよく店員さんがパスタをテーブルに運んできてトマトソースのいい香りが鼻に抜ける。せっちゃんはくるくるとフォークで綺麗にパスタを巻きながら、それをひと口食べた。


「だって西崎に対する澪の避け方って冷たさを通り越してたっていうかさ。最初は本当に嫌いなんだなって思ってたけど、なんだかんだ西崎への関心を捨てきれてないように見えたしね」

……さすがせっちゃん鋭い。