頭が、痛い…
身体が熱い、

目を開けているのが辛いほどだが
閉じてしまうと
あの光景が蘇ってきてしまう





「先輩っ、楓先輩っ!どうしたんですか?」


動けなくなった私に駆け寄ってきた里奈
反応がない私が向けていた視線を追った里奈は
私の身体を抱え込み
行きますよ、と駅へと走り出した


それからどうやって部屋に帰ってきたのか、
気がついたら濡れたまま
玄関のたたきに座り込んできたのだ

ガタガタ震える寒さの中
なんとか着替えてベットの中へと入った



ピピッ、と音がなり
体温計を確認すると
見たことがない高熱にギョッとしたが
起き上がることさえできず
どうしようかと手探りでスマホを探した