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桜の花が咲く頃に

第3章 -真実-




あの忘れもしない土方鬼神化事件から早一週間。


この時代にだいぶ慣れてきた桃は一番隊副隊長兼女中、ついでに土方の小姓という立場で屯所生活をそれなりに楽しんでいた。



だが、桃の死も刻一刻と迫っている。


起きるたびに感じていた体の痛みも日に日に酷くなっていた。




夜、女中の仕事を終わらせた桃は布団に入ろうとしていた。


つい先日、やっと近藤に支給された自分の布団だ。



「土方さん、お先に失礼します」


「あぁ」


土方は顔を桃に向けず返事をする。


最近何かと忙しいらしく、ピリピリしているようだ。


現に今もたまに舌打ちをしながら机に向かって仕事をしている。



(邪魔にならないように早く寝よう……)


この日、桃の所属している一番隊は巡察だった。


桃にとっては初めての巡察だったため、気を張り過ぎていたのだろう、



桃はすぐに意識を手放した。




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