水族館を二人で出て、駅のホームで電車を待つ。空気が冷たくて息を吐くと白くなってしまう。


私のアドレス帳に一つの名前が増えた。

『金内 周』


金内くんに気づかれないように頬を緩ませ、ニヤニヤと笑う。
金内くんの名前がアドレス帳に登録される日が来るなんて、3年前の私は思ってもいないだろう。