「でさー。その時田中がー」

「あははははっ。なにそれー」



いいなぁ。

身長の低い可愛らしい女の子達が可愛い声を上げて私の目の前を通って行く。


それを上から見下ろしながら、ため息をつく。






福原なずな。それが私の名前だ。

なずなという可愛い名前とは裏腹に、低い声。大人っぽい顔立ち。高い身長。

それに出てくる言葉はどれも酷く、冷たい言葉。




もう少し女の子らしくしたいなぁ……

といっても、あの高校に通っている限りは無理な話なのだけれど。