ケータイ小説 野いちご

世界で一番優しい嘘

3 克服

チュンチュン

小鳥の鳴く声が聞こえて目を開ける。

窓を見やると空はもう既に明るくなっていて寝過ごしたかと焦るが時計を見てもまだ1時間ほど余裕がある。

「…もう出るか。」

昨日のゴタゴタを思い出すととてもじゃないが寝られそうになかった。
母さんはまだ寝ているだろうか。

そんな事を考えながら伸びをすると体のあちこちから悲鳴が聞こえた。

制服に着替え階段を降りる。

昨日と違うのは母さんが活動している音が聞こえてこない事だ。

あまり食欲はないが今日みたいな日こそ食べておきたい。


パンをトースターにかけその間に目玉焼きをフライパンの上に落とす。
ジュージューと卵の焼ける音が響く。

チンという音と共にパンをが顔を覗かせる。
まだ卵は半熟だがもういいだろう。

皿の上にパンを乗せその上にまた卵を乗せ、一息入れる間もなくかぶりつく。

皿の上に卵が垂れる。

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