「──これでわたしからの報告は全部だよ。」
「ふぅん。」
「水野くんと一緒にいられるんだよ。
驚きでしょ。」
「もちろん驚きだけど、私にとってはあんたが留年するって話が出たことの方が驚きだわ。」
……水野くんにも同じようなことを言われたような気が……。
「えへへ。
でもそのおかげで水野くんと一緒に勉強できるんだよ。すっごい嬉しい。」
「その前にテストの結果を悲しみなさいよ。それに、水野くんと勉強するんじゃなくて、勉強を教えてもらうんだからね!?」
そんなこと分かってるよ!
昨日、水野くんと一緒に帰ったことを朱里ちゃんに電話で話した。
まあ水野くんと勉強するってのは今さっき話したんだけどね。