昼休み。




僕の日常。

お弁当を奪われます。


さも当然のように僕の席に座りお弁当を食べ尽くす男子。

渡辺悠人くん。


「今日もありがとう!ごちそうさま!」


悪意のある笑顔で僕に空の弁当箱をみせる。
そんなものを無視して僕は上着に隠していた菓子パンを取りに行った。



「えー、無視?ゴミには口がないからなぁ!」

ニヤニヤ笑いながら黒板消しを投げてくる。
それはボフッと音を立て、僕の頭に直撃した。


「あっはー!白髪ぁ!」


クラスが笑いの渦に飲み込まれる。
僕はこんな教室にいたくなくて、上着ごと菓子パンをとり、教室から出て行った。


「あいつ、つまんねぇー」

黒板消しを投げた張本人は僕がいなくなったあと、そういった。