「だって、無理って言われたんだよ?これ以上先には進めないってことじゃん!なんか様子変だったし……」


『んー、まぁね。抱きしめておいてそれはないだろうとは思うけど……』


「でしょ?!どうしようみっちゃん」


放課後、弟に頼まれていた新作のDVDを無事確保して、その帰り道、みっちゃんに今日の出来事を電話で話す。


まさか、あの如月先輩が真壁くんのことをあんな言い方するなんて、あとで謝ってはいたけれど、一体どうしたんだろうか。


『様子が変って、どんな風に変だったの?』


「あぁ、うん。私と同じ体育祭の実行委員だった子がね、色々あって集まりに来れていなかったんだけど、まぁ、それで結局如月先輩にその子の代わりに手伝ったりしてもらって迷惑はかけちゃたんだけど、前はそんなんでもなかったのに、今日は真壁くんのことになるとちょっとイラついて見えたっていうか。普段あんまり感情的になったりしないようなお方だから……」



『ほーーん。ねぇ、それってさ──────』