「で、詳しい話聞かせなさいよ!」


「いや、電話で話した通りなんですけどね……フフッ。マフィンも美味しいって言ってくれて、それで……これ、電話で話したブツになります!じゃーん!如月和那様の個人情報!ゲッツ!」


休日、みっちゃんとアイスクリーム屋の店内でアイスを頬張りながら、スマホの画面を見せる。


「うっわ、本物?!やったじゃん桃!」


みっちゃんはそういって、軽く私の肩を叩く。


「うへへ」


どんなにアタックしても、縮まらない距離かもしれない、そう思いながらも、先輩を思う日々はそれなりに幸せだった。


だけど、こうやって形に見えて確実に先週よりも、先々週よりも、動いているこの恋を実感して笑みがこぼれてしまう。