私の左隣の席にいる彼の話をしようと思う。


右隣は彼方なので、要するにその逆の席。

窓際にあたるその席に座っている彼。



名前は鬼龍院 司(キリュウイン ツカサ)くん。



髪は少し長めの外側に跳ねた黒髪で、制服はいつもキッチリ着こなしており着崩れているところは一度も見たことがない。


このクラスの委員長であり生徒会の書記もやっていて、来年三年生になったら生徒会長になるだろうとみんな思っている。

鬼龍院くんも「僕が生徒会長? 当然だな!」と言っていたほどだ。


そんな鬼龍院くんはとてもお金持ちだ。


鬼龍院財閥と言えば、お金持ち御用達の高級ホテルやレストランをいくつも経営しており、この間とうとう世界進出したとかなんとか。


そして鬼龍院くんが凄いのは家だけではない。


鬼龍院くんは一年生の頃から「僕は一番になるべき男だ」と宣言し、その宣言通り鬼龍院くんはいろいろと一番をもぎとってきたのだ。