【あの人】が沢山「愛してる」と囁く時は、必ず嘘をついた時。 こうやって、見えない時間を長く過ごすことで、あたしはまた一つ、二つ、と【あの人】の駄目な部分を知ることになる。 ただ友達として隣にいた頃は、凄く幸せだったのに。 ほんの少し一線を越えてしまってからは、ドロドロと汚れた血が体中を駆け巡るばかりになった。