それから、しばらくむしゃくしゃしていた俺は2週間ほど学校には行かなかった。


毎日遊び歩いて、家に帰るのはほとんど朝方に近い。


それでも、親父がいない今…家には誰もいないから文句を言うやつもいない。


……しいて言うなら、芹ちゃん。


毎日電話をしてきては、学校に来いとうるさく言う。


…そう言われたから、来てみれば……まだ白鷺は来ていない。


でも、白鷺が来てないことに誰も…もう騒がなくなっていた。



「そうだ、冷泉!」


「……なんだよ。」



帰りのSHRが終わって、帰ろうとしていた俺に声をかけたのは、芹ちゃん。



「これ、春日井に届けてくれないか。」


「はぁ?」



春日井は、同じクラスの男子。


この間の部活で骨折して入院してる…とかなんとか言ってたっけ…。