私の大好きな人。
それは、上山秋良(あきら)。
通称秋ちゃん、私のお兄ちゃんの友達で子分。
お兄ちゃんの一個下の秋ちゃんが通う高校へ、私はこの春入学した。


私は秋ちゃんに中学一年の秋に初めて告白した。
体育祭で秋ちゃんと同じ赤組になり、秋ちゃんが応援団に入るって聞いて私も入って、応援団として秋ちゃんとずっと過ごした。
副団長の秋ちゃんは本当にカッコよくて、体育祭当日は先生に怒られるの覚悟で髪を真っ赤に染めてきた。
水に濡れたらすぐに落ちるスプレーだったから、先生達も大目に見てくれた。
足の速い秋ちゃんが真っ赤な髪をなびかせて走る姿に、幼い私の胸は震えるほどにときめいた。