隣の席の三島くんは、ワイシャツの第一ボタンをきっちり留めて、ネクタイもきっちり締めて、長めの黒髪にメガネをしてる。
特に何の変哲もない、地味系男子だ。
だけど、そんな彼には実は、彼女がいたんだってさ。
そう。
“いた”んだ。
さらさらと規則正しい動きでノートの上を滑る彼の左手は、いつも無駄に私の視界へと飛び込んでくる。
それは、彼が左利きだからなのか、彼の左手薬指にはめられた銀色に光る指輪のせいなのかは分からない。
ただ、分かっているのは、この地味系男子の三島君に指輪なんて不釣り合いだということ。
「なに?北川さん。俺の顔に何かついてる?」
「生意気なんだよ。三島くんのくせにさ」
「は?何?何なの急に」
三島くんは眉を寄せて、心底意味が分からないと言った顔で首を傾げている。
風の噂によると、このいかにも地味系男子の三島くんには、とてつもなく美人な彼女がいたらしい。
そう。ポイントは“いた”って所ね。
特に何の変哲もない、地味系男子だ。
だけど、そんな彼には実は、彼女がいたんだってさ。
そう。
“いた”んだ。
さらさらと規則正しい動きでノートの上を滑る彼の左手は、いつも無駄に私の視界へと飛び込んでくる。
それは、彼が左利きだからなのか、彼の左手薬指にはめられた銀色に光る指輪のせいなのかは分からない。
ただ、分かっているのは、この地味系男子の三島君に指輪なんて不釣り合いだということ。
「なに?北川さん。俺の顔に何かついてる?」
「生意気なんだよ。三島くんのくせにさ」
「は?何?何なの急に」
三島くんは眉を寄せて、心底意味が分からないと言った顔で首を傾げている。
風の噂によると、このいかにも地味系男子の三島くんには、とてつもなく美人な彼女がいたらしい。
そう。ポイントは“いた”って所ね。