全員の投票が終り、先生が教卓の前へと移動した。


「さて、今回は高谷にお願いしようかなぁ?」


突然名前を呼ばれたあたしは息を飲んだ。


最初の投票が終って油断していたところだった。


「はい……」


あたしはゆっくり席を立ち、教卓へ向かった。


一歩一歩、足を前に出すのがとても重たく感じられる。


人の死刑宣告を言いに行くような気分だった。