凌と春崎麻宏さんが付き合いだしてしばらく経ち分かったことがある、彼女春崎麻宏にも私と同じように幼馴染みでとても仲がいいと言う男子がいると言うこと。
その幼馴染みの名前は、鈴原雄輝。
今まででは、登下校は凌と二人だったけど今では春崎麻宏、鈴原雄輝の二人が一緒に帰っている。
自然と二組に別れる。
私は黙って目の前を歩く凌と春崎麻宏の姿を見つめながら鈴原雄輝の隣を歩く。
「お前って可哀想だな。
まぁ、俺もか…」
小さく笑いながら私を横目に頭を小さく掻く鈴原雄輝。
「どういうこと?
鈴原雄輝には関係ない話じゃん?」
「雄輝って呼べよ。
フルネームとか無いわ…。」
「あー、はいはい。」
雄輝は、無愛想で全く喋らない。
「そういえば、お前麻宏のこともフルネームで呼んでたよな?
苗字か名前どっちかで呼んでやれよ。
毎回困った顔してたぞ?」
「あっそ。
春崎さんって呼べばいいの?
てか、私の名前"はお前"じゃないんですけど?」
めんどくさそうに舌打ちをする雄輝。
めんどくさいのはこっちだっての…。