二人で手を繋いで 街中を歩く
不思議な感覚……

いつもあと一人 乃愛がいた。
乃愛しか眼中になかった この男が今は私を見つめている。何か笑っちゃう……

「何だよ…さっきから 顔ニヤニヤして…」

いけないっ。見られてるし…

「え~そんな訳ないじゃない。私あんまり笑わないし…」

「そうか?鈴音はよく俺には笑い掛けてたぞ。他のやつには 氷の様に冷たかったけどな。」

何それ…それじゃあ 回りにバレバレだったって事?あっ、だから天然の乃愛にさえ 匠が好きって思われてた?

はぁ…私 恥ずかし過ぎる。明日から会社に行けない…

「どうした鈴音?今日は一段とおとなしいな…調子狂うからやめろよ」

「匠のせいだよ…もう恥ずかしい。どうしょう、私…」

「お前 可愛いやつだな…俺、鈴音の新しい魅力に追い付ける気がしない…」

もう匠って バカストレートで困る…
だけど嬉しい。また顔がにやけそう…