「...話ってなに?」






私は振り返って依月の顔を見た。






今度は何を言われるんだろう。






そう思って、凄く緊張したし、怖かった。






それなのに振り返って目が合った依月は、いつもとは違った。







依月は申し訳なさそうに下を向いていた。






いつもなら私の目を真っ直ぐに見て、私を責めるのに。






私は小さくため息をこぼして、依月に声をかける。






「...どうしたの」






私の言葉に、依月はゆっくりと顔を上げ私と目を合わせた。






「...なぁ染谷」






やっと話し始めた依月は、やっぱり申し訳なさそうだった。






いつもとは違う弱々しい声に、驚きを隠せない。






「...お前、バスケが飽きたなんて嘘だろ?」





「.......は?」





突然の依月の言葉に、そう返すのが精一杯だった。