────────────

────────

────

──








「気づいたら病院だった。」





私は右手で左手を胸まで持ち上げた。






「...そこで、腕神経叢損傷っていう怪我で治るものもあるけれど、私のは治らないって言われたの。」





私は右手を離した。






胸あたりまで上がっていた私の左腕が、ダランとぶら下がった。





そんな私の腕に、依月が息を呑むのがわかった。





「...これでも毎日止められるまでリハビリしたんだよ。」






はは、と乾いた笑いが漏れる。






「でも動かなかった...。」






また涙が滲む。