校舎内、とある教室。

「いってぇ…」

リュートと古奈美は身を隠していた。

リュートの体に刻まれる、幾つもの刀傷。

「こっちの世界の刀って剣は、やたらと切れ味いいな。兄貴と稽古している時に何度か切り傷受けた事あるけど、こういう感じじゃなかったぜ」

「刀は鋼鉄と軟鉄を貼り合わせて鍛えられていて、その為に折れず曲がらず、独特の切れ味を出す事が出来るんです」

古奈美がリュートの傷に、ハンカチを当てて止血する。

「すみませんリュート君。元々は私達の問題なのに」