私は幼馴染み?のいきなりの登場に動きを止めていた

冬花とお母さんは知ってるのになんで私は覚えてないの?

「お姉ちゃん?」

目の前にいるのは誰?

「お姉ちゃん‼」

冬花の声に私はハッと我に帰った

「な、なーに?」

「なーに?じゃないよ!さっきから何度も呼んでるのに」

冬花が頬を膨らませながら言った

「ごめんね。ちょっと混乱していた」

「もう!とにかくお姉ちゃんもこっち来て一緒に話そう」

「うん」

私は冬花の隣に座り3人で昔話に花を咲かせていた

「─そしたらお姉ちゃん滑って池に落っこちたんだよ」

「ふ、冬花…」

「へぇ〜雪菜らしいな」

しばらく話していると

「雪菜、冬花、お母さんたち今から買い物行くけど一緒に行く?」

お母さんが私たちに聞いてきた

「私行く!お姉ちゃんは?」

「う~ん…私はいいかな。ちょっと疲れてるから」

一回落ちつきたいしね

「翔くんはどうする?」

「俺もいいです。昨日帰って来たばっかりだし、雪菜と留守番してます」

男の子がそう答えると

お母さんたちは「じゃあお願いね」と言って出かけてしまった

うう…どうしよう…

沈黙がとても気まずい。何か話さないと

そう思って口を開けようとした時

「雪菜なに目瞑ってるの?」

驚いて横見ると男の子が笑いながら私を見ていた

「もしかして何か期待していたの?例えば…キスとか?」

男の子が意地悪な笑みを浮かべながら言った

「ち、違うよ!ただ沈黙が気まずくて何か話さなきゃって思って何話そうか考えてただけだもん!」

私がそう言うと男の子は笑った

もう!なんなの!この人

あ、そういえばこの人ってたしか同い年なんだよね。気になるし家とか学校とかちょっと聞いてみよう

「ねぇ、翔くんだっけ?学校と家はどこなの?」

私がそう聞くと

「学校も家も雪菜と一緒」

それを聞いて私は固まった

嘘!

「って言ったらどうする?」

え?

翔くんを見ると意地悪な笑みを浮かべていた

「っはは、冗談に決まってんだろ。雪菜は何でも真に受けるから面白い」

か、からかわれただけ?

もしかして私の反応見て面白がってるのかな?

「あ、でも学校は本当に一緒だから。家は隣のマンション。」

え?学校一緒なの?

翔くんの言葉に固まっていると

「ま、そういうわけだから明日は一緒に学校行こうな」

え?一緒に学校ー!?

「で、でも私翔くんことは―」

「これは決定事項。雪菜に拒否権はないから」

覚えてないのという前に遮られてしまった

うそー本当にあしたから翔くんと学校行くの…

その後お父さんとお母さん達が帰って来て翔くんの家族と一緒に夕飯を食べることになった