補習も特売も無事に達成させた私は佑斗の横を並んで歩く。

 「ほら、荷物貸せ」

 「ありがとー!さすが男の子」

 「お前も男みたいなもんじゃね?」

 「…失礼な奴だな」

 「ははっ」

こんな会話をしながら帰る時間は何よりも幸せで胸がいっぱいになる。

空は綺麗なオレンジ色に染まっていく。

2人の影がは触れているのに、
実際の手は触れそうで触れない距離にあった。

もどかしさに手を伸ばしかけるもその手を寸前で止まる。