葉月ちゃんが刺されて、泣き叫ぶ真帆。





俺達は人が刺されたところなんて見たことがない。優雅は組の関係でこんなのを目にしていると言っていたことがあった。






葉月の腕を伝って血が流れ、血溜まりが出来る。



もうほとんど目は虚ろで、息を荒らげている葉月ちゃん。



どうすれば…そう思って優雅を見た時、もう既に内藤は5m先まで吹っ飛んでいた。








我に帰った俺達は葉月ちゃんに駆け寄った。
若葉が羽織っていた白のパーカーで、腕を止血する。



直ぐにパーカーが赤く染まる。





俺は救急車を呼んだ。




優雅はもう意識のない内藤を、目を真っ赤に染めて殴っている。




あぁなったら誰にも止められない。


優雅の親父さん、組長さんにしか止められない。