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ーー空は黒を塗ったような漆黒の色。

彼女は探していた。
兄を撃った人を。

毎晩毎晩、決して強くはない体を酷使させ、繁華街を歩き回っていた。


ただ、喧嘩だけは強かった。


「すみません」

「「あぁ?」」

「聞きたいことがあるのですが」

「んだよ、女ぁ…誘ってんのか?」
「こいつ美人じゃね?ノってやろうぜ」

「違います。私の兄を…」

「さぁ、行こうぜぇー」


彼女は諦め、ため息をついた。

そして、彼女の腕をつかむ男の腕をひねり上げ、男は叫び声をあげた。

「何しやがんだ、このクソ女ァァ!」



次の瞬間には男達は地面に転がっていた。

「はぁ…」


彼女はまた、歩き出した。

そして彼女は知る。


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