ケータイ小説 野いちご

もっと、俺のそばにおいで。

*第1章*
ついにご対面。



「ねっ、青山くんから連絡あった?」



翌日。

あたしの顔を見るなりそう尋ねてくる杏ちゃん。



「……ううん」



……はぁ。


首を横に振るあたしは気が重くて仕方ない。


ただ、スマホを元に戻して終わり……な話じゃなくなった気がするから……。



「でも、さすがに気づいてるだろうし、きっと向こうから花恋を探してスマホ取り戻しにくるよねっ」



今にもスキップでもしそうな勢いの杏ちゃん。



「……どうしてそんなに楽しそうなの?」



あたしは寝不足の上に、頭まで痛いのに。


カバンを置くと、あたしは廊下に出て窓側の壁に力なく背をつけた。


追いかけてきた杏ちゃんは、相変わらずのテンションで。



「だぁって、翔って名前から絶対にカッコいいって想像出来るんだもーんっ」



……はあ。

ほんと他人事だよね。


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