澪月side

彗君が泊まりに来て10日は経った。未だに澄君は迎えにこない。もう暦も8月に入り、夏の暑さが猛威を振るう。そんな中1時間は歩いている。
「なんで、こんな時に外に出るの…。」
「……俺、家に残っていたい…………。」
いつの間にか彗君とは敬語抜きで話してもらえるようになった。緋山君とは相変わらずだけど。そんな緋山君と彗君と、今日はお出かけ。
まぁ、お出かけと言っても向かう先は………。

「着いた!」

_______________総合県立病院。

昨日の夜電話があった。奏汰先輩から。

『弓景君の手術は成功したらしい。明日にはもう会えそうだ。』

ナースステーションで、眞白先輩の病室を聞く。病院と聞いて緋山君は察したらしい。彗君は誰かが入院しているの?、と聞いてきた。
「ここにはね、私の尊敬する人が入院しているの。」
「…そう、なんだ。」
走っちゃダメだから早歩きで歩く。
階段を2回登る。そして、左に曲がる。

203号室。


_______________眞白先輩!!!!

「みっちゃん!」