ノアを笑顔にすると誓って何も変化が無いまま1ヶ月と半月が経ってしまった。
残り半分という事に少しだけ焦りを感じていた。
特に何をしているわけでもないが話をする時は笑顔で様子を伺う、そんな生活をしていた。
エレナは今お昼ご飯の準備をする為に席を外していた。
なので外で本を読んでいる。
スラスラとは言えないがある程度は読めるよう覚えたのである。
話の内容は、愛する男女がいくつもの困難を乗り越え笑顔で暮らすと言うハッピーエンドの愛の物語だった。
「ノアにも笑顔で溢れればいいのになぁ…」
ここ最近はずっとその様な事ばかり考えていた。
「ノアは昔から笑わないからねぇ〜感情はあるくせに顔色一つ変えないから本当怖いわ〜」
そうヘラヘラしながら話しかけてくるノアと同じ歳くらいのイケメンが目の前に立っていた。