高校2年生になってから、私が毎日日課にしていること。



それは、





「か!ん!だ!く!ん!」





隣の席で、今日も眠そうにしている、神田くんに、全力でアピールすること!




眠たそうにしている目は、細められていても分かるくらいな綺麗な二重。
それを縁取る長い上向き睫毛。
ふわふわの黒髪。
高い鼻。
シャープな輪郭の内側に潜むどのパーツをとっても完璧で。




なんなら、眠そうな目を擦るその指先すらもイケメンだ。


腕の筋だってたまらない。






…触りたい!触れ合いたい!



いつしか神田くんを見るたびに、そんなことを感じるようになった。






「ねぇ、神田くんってば」





これは立派な恋の症状。



華の女子高生が、朝からそんなこと思ってるなよ!

なんてツッコミは総スカン。



好きな人に触りたいって思うのは当然の摂理。






「そういえばね、今日、弟の瑠璃が、朝ごはん作ってくれたんだぁ〜」


「…」





名前だけじゃなくて、話題振ればなんか言ってくれるかも!

なんて考えは神田くんには通用しないんだよ。




わかったか、そこの君。