私とハチが付き合いはじめて半年が過ぎた。

学年は高校2年生になり、夏の匂いがする季節。時間が過ぎるのは本当に早い。

だけど今日も朝から通常営業です。


「七海!また瞬くん起きないんだって!」

リビングでハチのお母さんと電話をしながら、
うちのお母さん叫んでいた。


「はいはい、今行くから」

私は作り終えたお弁当を可愛い布で包むと、それをカバンに入れた。そして隣の家のハチの元へ。


「七海ちゃん今日もよろしくね。一応10回は叩いたんだけど……」

ハチの家の玄関で可愛いお母さんがお出迎え。
これもまたいつもの光景。


「ハチ朝だよー」

2階の部屋に上がって、とりあえず声をかけてみる。


枕元にはアラーム設定されてるのに、まったく役に立っていない目覚まし時計たち。

私は「はあ……」と深いため息をついて、カバンからハチのお弁当を取り出した。


「ほら、ハチ~。ご飯だよー。ハチの大好きな……わっ、ちょ、ちょっと!」

匂いを嗅がせようとして近づいたのに、ハチは私の頭に手を回してそのまま自分の胸元へ。


お弁当はセーフ!

しかし、私の心臓はセーフでない。