「明日、仕事何時から」


「九時半から」

一日一回必ずこの会話をする。
私は、二年付き合ってる彼と同棲している。なにも不安も、不便なこともない。愛されてるとも思っている。でも、彼は私を大事にしてるだけで愛してはいない。

付き合った当初、元彼と別れたが連絡を取り続けて会いに行ったりもした。何度も今の彼にバレてしまい、信用は空っぽだ。

そこから彼は豹変した。私を縛るように、一日の行動を把握するため、写真、仕事の内容、時間の報告が必ずになった。私がしたことだからなにも言えずにちゃんと従っている。

私は、誰にでも愛されたいし誰にでも必要にされたい、私がいないと困るくらい愛されたい。それと同時に誰かを愛したい、誰かに頼りたい。矛盾した感情が、大きくなり始める。


「お金が足りないんだけど、盗んだ?」

何かあると私のせいになる。いつもの事だ探しせば出てくるのに、文句を言えば痣が増える。私は、なんで貴方といるの?何故貴方は、私といるの?

貴方といるこの家が苦しい。愛されず必要とされてないのになんのために、笑顔でいるんだろう。


そんな日常を壊したくなっていた。