あれ、待って下さいよ!?死んでないみたいです!!!!意識あります!!!
それは良かったんだけど〜…此処は何処だ?
古風な建物。丁髷に着物、そして刀。
か、刀ーーー?!?!?! これは間違いなく江戸の風景だよね。
いや、でも建物は高いし、それに皆デカイ。
「邪魔だクソ猫」
『あ、すみません』(にゃ、にゃあ)
今猫って言った??何だ、私じゃなかった。てか猫なんて何処に……
足元を見ると地面はすぐ目の前にあった。
ん?ん?ん゛んんんんん?!?!?!
あれ?!今私どんな体制してる?!うつ伏せとか?
でも、そんな感覚はない。
……もしかして?さっきの侍さんが言った言葉は私宛で?その私は猫、とか?
いやいや無いよね!!!!そんな筈……いや待てよ?侍さんに対して私なんて言った?“にゃ、にゃあ”??
ゆっくり手元を見てみる。
『いぎゃぁあぁぁあああぁ!!!!!!!!』(にゃにゃぁあぁぁあああぁ!!!!!!!)
私の目に写ったのは人間の手ではなく、真っ白でふさふさの、猫の手だった。