深い。


それはとても深い眠りだった。


意識は闇に落ちて


瞼は重く閉じてぴくりとも開かない。


呪いに巻き込まれてから
毎日見ていた


魔莉乃の夢。


それが今日は何故か見なかった。


夢を見て絶望することなんてなく、私は
気持ちよく眠る。


こんなにも落ち着いて
夢も見ず無で眠ったのは


呪いに巻き込まれてから
初めての事だった。


疲れきった体を優しく包む温かい感触の
せいかもしれない。


隣で安らかに眠る智弘が
私をしっかりと抱きしめているからかも
しれない。


その感触に安心しながら
私は眠り続けた。


目が覚めたら、全てを終わらせる。


そう、誓ってーーーー