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2000/8/4 13:41


「……よ……澪夜……!…」


真っ暗な視界にかすかな声が響く。


聞き慣れた声。大好きな声。


重い瞼をゆっくりと開けると


「……智、弘…?」


大きく、智弘のホッとしたような顔が
目に入った。


光が目に差し込み眩しさに
目を細める。


それに頬と目がひりひりするし
胸が苦しい。


「澪夜さん、大丈夫ですか?」


智弘の隣には恢斗もいた。


「恢斗も?なんで、ここに?」


声をしっかり出して、ようやく
先程の目と頬のひりひりと


胸の苦しさの原因がわかった。


目から頬にかけて
まだ流れ続けているのは


「あれ、涙…?」


掠れた声で呟き
目を拭うと確かに涙で濡れていた。